アルバム『NEON CITY』レビュー
【アルバム『NEON CITY』レビュー】****
2008年10月21日にL&J名義でリリースされた永遠不朽の名盤
「HYPNOTIC CITY(ヒプノティック シティ)」(←これ以降はヒプノと称する)から約11年経って
再び復活したストリートミックスアルバムに胸躍らせるファンだったりリスナーも多いことだろう。
今回の『NEON CITY』のトラック ラインナップもヒプノを意識したものとなっている。
ヒプノの場合は1枚のアルバムで収録トラックがなんと「23」と、とてもボリュウム満点で全曲を通してライブハウスというよりもクラブでの雰囲気を醸し出すようなDJも随所に入り込んだりしてひとつのコンセプトを感じさせるアルバムになっているのが特徴だった。
一方のこの『NEON CITY』はヒプノのリバイバル的なアルバムでありながら、
リバイバルと言えばどことなく古臭させ感じるもので、そうではなくてリバイバルを脱却して自身がひとつの音楽コンセプトに掲げている「AI化」を音楽で実現したのが『NEON CITY』だろう。
まさにヒプノから11年経った今だからこそ、リニューアルした新しいLugz&Jera的なストリートアルバムがここに完成した。
全体を通してこれまでリリースしてきたPOP寄りのアルバムから
もう一回11年前にプレイバックした
ブラックミュージック感あふれる一貫性のあるアルバムとなっている。
個人的には今までで一番の最高傑作だと思う。
M1. Goin On
そのシンボル的なものとなっているのがなんと言っても
トラック1に配置された「Goin'on」であろう。
小さなことだがタイトル表記は
ヒプノの場合は「Goin'on」、『NEON CITY』の場合は「Goin On」であり
そんな小さなことでも、区別するための配慮とこだわりは見逃さない。
また、「Goin On」については
ヒプノの時もそして今回の『NEON CITY』も意識してだろう、同じトップラインナップである。
この「Goin'on」に関してはほとんどリニューアル感は感じられないが
強いて言えばテンポが微妙にアップされており
もちろんボイスも新たに収録してヒプノの時のように
オブラートな加工などせずにそのままほぼストレートにアウトプットされていて聴きやすい。
ただ、「Goin On」についてバックで聞こえてくるクラップ(拍手)音が
ちょっと今までのLJサウンドにはなかった音で
パソコンで言うとマウスをクリックした時の音に似ている音で
私的には少々、違和感を感じるし、
ヒプノに収録されているクラップのほうがBetterかも。
M2. NEON CITY
なんと言ってもリード曲であるこの「NEON CITY」は
アルバムの中でも存在感と重厚感がある。
リリックにはアルバムジャケットの雰囲気そのままに
エロチックでもありサスペンスな感じも伝わるワードが散りばめられているが
ポジティブなリリックも含めて理屈抜きに格好いい楽曲になっている。
自身がコアな格闘技ファンなので
それこそ何処かの格闘技団体のイメージソングだったり
選手入場の際の入場曲として超ピッタリな仕上がりになっている。
曲のバックで聞こえてくる
「ヒッ!...ヒッ!...ヒッ!...」という息吹も鼓動も
アドレナリンをガンガンに出しまくる勢いも
全部伝わってくるようなナイスなアイデアだ。
ちなみに、作曲はLugz&Jeraさんと
RYUJAさんによる共作曲で、編曲はRYUJAさん。
曲のイメージと仕上がり感は、
あの佐伯栄一(EIICHI SAEKI)さんかと思わせるぐらいの
ハードなファイティングサウンドとなっている。
余談だが佐伯栄一といえば格闘技イベントRIZIN(ライジン)の
公式テーマソングも手掛けている凄腕プロデューサーでもあり
そのRIZIN(ライジン)の公式テーマソングはこちら!
PRIDE DREAM RIZIN 全テーマ曲
こちらも参考までに、、、
たしか、全曲、佐伯氏が手掛けたものというわけではなかったはずなので、あしからず。。。格闘技テーマソングというのはこうゆうものという意味で。
「NEON CITY」はこのRIZIN(ライジン)をも、
上回るようなファイティングでエキサイティング感満載の楽曲。
是非とも、格闘技関係のタイアップオファーを期待したい。
そのあたりは自身も本望だろう。。。
それよりも自身が最も作りたかったイメージの曲が
遂に完成したことに自信と誇りを掴んだことは間違いないはず。
M3. In Da Shadow
今回のアルバムには未発表楽曲が2作あって
そのうちのひとつがこちら!
この楽曲、限りなくアルバムコンセプト「NEON CITY」を追求し表現した作品になっている。
実は昨年、こんなことがあった。
毎年、岡山県総社(そうじゃ)市で
相川七瀬さんと総社市が主体となって開催している「赤米フェスタ」というイベントがあって、
自身も昨年の「赤米フェスタ2018」には出演を果たしている。
そのイベントで相川七瀬さんとのコラボも実現していて
相川さんの名曲「♪恋心」を歌っているが
その時の感想を自身のラジオ番組「MUSIC TRIBE RADIO」で次のように語っている。
なんと相川さんの名曲「♪恋心」を
一緒に歌わせていただきましてですね、
なんと言いますか...さすがに緊張しました!
けど、緊張以上に張り詰めた空気感と言いますか
アコースティックの「♪恋心」は格別というか
僕自身もすごく楽しかったですし
普段自分が歌っているキーよりも
僕のパートは、グンと低い声だったので
また自分の新しい一面というか...、
意外と低い声もイケるんだねっていう
そんなテンションにもなりまして
すごい良い機会をいただきましたね。
ありがとうございました。
この時のポイントはコレ!
また自分の新しい一面というか...、
意外と低い声もイケるんだねっていう
そんなテンションにもなりまして
つまり今までのように高音ばかりじゃなく
中低音を基本とした楽曲制作にもチャレンジしてみるという
その最たる例が「Home」という楽曲だったが
この「In Da Shadow」もそんな1曲であるのかも。
M4. Throw Back
M5. Summer Time Dreamin’
M6. YOU
これら3曲は
昨年の”Lugz&Jera AI化 ”として
シリーズ的にシングルリリースを連発した、言わば、その代表曲。
そしてリリース記念ツアーを約150公演近くを敢行!
その長期に亘るツアーもファンの想い出の中に息づいている。
アルバムの色的に、
「Home」「涙の数だけ...」ではなく
やはりこの3曲なのだろう。
しかも3連の数珠つなぎは、アーティスト自身の意図が見える。
M7. Between The Sheets
イントロから聞えてくるクラップ(拍手)音、
こちらのクラップ(拍手)音は個人的には安心して聴ける。
そうそう「Between The Sheets」は
前述の「In Da Shadow」と同じく未発表楽曲のひとつ。
それこそヒプノあたりに収録されていてもおかしくない、、、
そんなレトロ感さえ感じる至極の一曲である。
M8. Deep Inside
まさか、これほどまでにリニューアルされた「Deep Inside」が復活するとは、
おそらく「LJ(L&J時代の)ファン」は予想と想像をしたことはなかったと思う。
とてもムーディーで切なさ感さえ漂う「Deep Inside」、、、
元々は前述の「YOU」だったり
名曲&神曲と言われる「Girlfriend」と同等に
セクシーなリリックで綴られている楽曲となっている。
M9. White Snow Town
M10. 世界でたった一人の君に
Winterシーズンにピッタリな両曲だが
不思議と夏でも違和感のないのは
季節を問わない4Seasons的なバラード曲になっているからだろう。
特に「世界でたった一人の君に」は
自身の作品の中でも「過去、一番二番を争うくらいじゃないかなという
バラードを制作できた」と言わしめるほどの超絶自信作なので
確実に最高な作品であることは言うまでもない。
共作曲でもありアレンジャーを担当した山田裕一氏(Yuichi Yamada)いわく、
「LJが歌っているところをめっちゃ想像しながら作りました」
「ドラムの打ち込み大変だった記憶が、、」。。。
このあたりを感じ取りながらあらためて静かに聴くのもいいだろう。
ちょい前から出てます、
— 山田裕一 (@Ymd0824) September 16, 2019
Lugz&Jera アルバム「NEON CITY」の10曲目「世界でたった一人の君に」作らせてもらってます〜^ ^
めっちゃバラードです!ドラムの打ち込み大変だった記憶が、、
LJが歌ってる所めっちゃ想像しながら、作りました〜
是非是非チェックを👏https://t.co/14cqmgPUby pic.twitter.com/UKYTA8amEH
M11. Next To You
それこそ予想だにしなかった「Next To You」・・・
ナインナップを見た瞬間に期待感も高まったが
それこそ予想だにしなかった”結末”がそこにはあった!
作者の意図をいつの日か聞きたい!(笑)
M12. HEAVEN
このアルバムのイメージはおそらく
今年の新春1月の初め頃に自身が初めて訪れた
アジアのラスベガスと言われるマカオで出来上がったものだと思う。
もしくはその時、体感したり吸収したものがきっかけとなり、
アルバム制作の一助になったものと想像する。
そのことを更に掘り下げて紹介するなら、こうゆうことだろう。
昨年、既にリリースしていたシングル「YOU」のイメージと
初めて訪れたマカオの夜景のイメージがピッタリ符合していた。
これは後付け的な話しではなく
楽曲「YOU」が先に完成していて、
その後、訪れた香港やマカオの街の夜景が
「YOU」にマッチしていたという流れであり
その時の自身の感動は、いかばかりか。
その時のことを熱く語ったのがこちら・・・
今回は香港とマカオに滞在したんですけど
初の香港、初のマカオですよ。
マカオと言えばアジアのラスベガスと言われてる場所ですよね。
・・・・
それこそ、香港の夜はむちゃくちゃ、ネオンが輝いてるんですよ。
それを見た感じ、10月に発売されたばかりの僕の「♪YOU」って曲があるんですが
「♪YOU」のリリック世界観とすっげー似てるなあとか、
曲も「♪YOU」って...なんだろう...、
ちょっとアジアっぽい色...香りがあって
香港の街にハマってるなあと思って
自分でイアホンで「♪YOU」聴きながら
夜中の街を歩いてみたりしてね、、、うん~~
あれ、すごい良かったですし。
・・・・
個人的には10年前、2008年にリリースされた
「HYPNOTIC CITY(ヒプノティック シティ)」という
ミックスアルバムがあるんですが
なんと、その「HYPNOTIC CITY」のジャケットの背景に使ったのが
実は香港の夜景なんですよ~
・・・・
それを生で見れて
10年の歳月を経て初めて香港にも行けたし...、
で、なんならね~
「♪YOU」が香港の街にハマってるなあと思いながら
そう言えばカップリング曲も
10年前にリリースした「♪Heaven」という曲も
まさに「HYPNOTIC CITY」という”催眠都市”を象徴させる...
この”催眠都市”...催眠に自分がかかってるかのような
夢を追いかけてる...、でもその中ですごい もがいてて、
いったい、自分の中のゴールはどこなんだとか
そのゴールを”Heaven”=天国に例えて
自分の中でたどり着く先はどこなんだという
もがいている自分を描いていたんですけど、
そこをフラッシュバックしてたり
12年の歳月を経てそれがリアルに写って、
なんかすごく感動したというか
その自分の思い出、記憶として残ったものが蘇った時に
香港の夜の街で鳥肌が立った瞬間を
日本に帰って来ても覚えてて
あーーー、あれはすごいいいなあと思いましたね。
そんな思いのある「HEAVEN」・・・
この時から既にニューアルバムのイメージのベースとして完成していて
何の迷いもなくアルバムのトリを飾ったのであろう。
M1. Goin On
M2. NEON CITY
M3. In Da Shadow
M4. Throw Back
M5. Summer Time Dreamin’
M6. YOU
M7. Between The Sheets
M8. Deep Inside
M9. White Snow Town
M10. 世界でたった一人の君に
M11. Next To You
M12. HEAVEN
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